後藤&田中コンビの第5回目です。ここまで「コピー100本ノック」をやってきたわけですが、これ頭の体操的なものなので、ここから新章スタートです。で、次にどうするか。デザインとの組み合わせでより魅力的になるのかを考えていきます。友人のデザイナーの加藤さん(女性)に相談してみました。
後藤:どうも! コピーアイデア100本あるけどなんか響くものあった?
加藤:たくさんあって目移りしてます。ところでまず前提なんですが、どこの海を想定してるんですかね。
田中:えー、いい質問ですね。未定です(笑)。通常の仕事(&コピーのいろは)ではありえない展開ですが、まずは「海全般」で「海の魅力って何」を考えてみたわけです。
後藤:結果論なんだけど、いわゆる「場所特性に落とし込んだ観光ポスター」ではなく、「海に行くという行為」を魅力づけできたらいいなあと考えてマス。場所は最終的には設定するけど、全国の人がそれぞれの近場の海を思い描いて「たまには海に行くかな」と思えたら最高なんですが。
加藤:はあ。えー、了解です。そういう「サンプル提示」が役割なんですよね。このブログ。
田中:まさしく。
加藤:では私の直感では、絵は「海鮮丼」ですね。ああ、目に浮かぶ・・・
田中:いきなりピンポイント(笑)。
加藤:いや、コピー論じゃなくて、ビジュアルの話をするのがワタシの役目っすよね。
後藤:で、海鮮丼(笑)。海鮮ドーン。
加藤:どかんと出す、海を背景にするとかね。いずれにしろポスターのビジュアルは、「見慣れない絵」の方がパワーが出ます。本当は「ありえないほどの絶景」とかいいんだけど。
後藤:そのあたりもう少し読者にわかるように教えてほしいっす。
加藤:きれいきれいな絵ではつまらないですよね。観光ポスター的に考えるとつい「広い風景」になるけど、逆にアップで写真撮るとかね。浜辺の犬のどアップとか。タコの干物の火星人的な姿とか。コピーもそうですが、写真やビジュアルも伝えたいものにしっかり絞り込んだ方が強いわけです。
田中:広告の鉄則、「ワンメッセージじゃないと伝わらない」ですね。
加藤:いろんな角度やいろんな時間帯で写真撮ってみるとかもいいかも。最近はスマホの写真アプリで色変換や特殊効果がでるものもあるので、試行錯誤、楽しめそうだし。ただ、あまりワザに走るとパワーは出にくいのでシンプルにね。
田中:お、読者の参考になるかも。
後藤:ただですね、実は今回とくに「実現可能(=近場、モデルなし等、難易度が高くない)」な線で考えたいんですよ。
加藤:なるほどね。そのうえで、さっき話に出てましたが「海そのものの観光ポスター」というより、「海に行くこと」への、魅力づけというか動機づけ・気づきをメッセージするのか・・・ビジュアルは結構素直なやつで、かつ見慣れないもの・・・ははあ。
田中:そういう条件でコピーというかアイデア選ぶとしたらどれかな? コピーは後で変わるかもしれない前提でいいんだけど。
加藤:表現しやすい=工夫しやすいのは、100本ノックの中で出た方向性で見ると、「海鮮の食べ物」「ビーチサンダル」「水着」「焚き火」かなあ。あとは、“父と来たあの海”的なノスタルジーとか。
後藤:ふむふむ。ではそれらの方向性で考えてみますね。じゃあ、次回はカメラマンとロケについて考えて見るかな。
加藤:あのぉー、いま思いついたんですけど、知り合いの民宿で「伊勢エビ」出してくれるところがあるんですね。で、宿の人に伊勢エビ持ってもらって、「おいでよ」ってなものもいいかもしれない。コピー、新たな方向性になるかもだけど。
田中:伊勢エビ食べたい。なのでそれも候補にしましょう!
後藤:ありがとー。ではみなさん、次週は撮影について考えます!