
ビオトープに生息しているに生息する魚の紹介をします!
ビオトープの魚図鑑、第四弾で紹介する魚は『ヤリタナゴ』です!
和名:ヤリタナゴ (槍鱮)
学名:Tanakia lanceolata
分類:コイ目・コイ科 ・タナゴ亜科・アブラボテ属
体長:8センチメートル
食性:雑食(藻、水生昆虫など)
分布:本州、四国、九州北部
『ヤリタナゴ』はその名の通り、矢尻のようなフォルムが特徴的な魚です。
普段は銀白色の魚ですが、オス個体は繁殖期になると「婚姻色(コンインショク)」と言って、メスにアピールするためにとても綺麗な色になります。
『ヤリタナゴ』の婚姻色はタナゴ類の婚姻色の中でも特に綺麗で、紫や水色が濃く、その姿は虹がそのまま魚になったようです。
しかし、残念なことに多くの地域で準絶滅危惧種に指定されています。
タナゴの産卵方法は特殊で、「産卵母貝」と呼ばれる淡水性の二枚貝に卵を産みつけます。
この「産卵母貝」には『イシガイ』や『マツカサガイ』など、様々な種類が含まれるのですが、残念なことにその全てが護岸改修による「河川の三面コンクリート化」や「ダムの建設」などによって激減しています。
二枚貝がないと産卵できないタナゴにとって、これは文字通り死活問題です。
さらに、上記の理由に加え、『ブラックバス』などによる『外来種による食害』が個体数の減少に追い討ちをかけています。
タナゴ類の減少はここ数年で顕著なものになっています。
数ある日本淡水魚の中でも、その減少傾向は突出しており、日に日に絶滅の危険性が増加しています。
一刻も早く、手を打たねば、こんなにも美しい魚が、日本の川から消えてしまうのです。
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