部活風景、お披露目

部活風景、お披露目

部活風景の後片付け

僕らの活動はやって終わりではありません。

使った後はちゃんとPWCは水で洗って潮を落としていきます。船体に潮が付いたままで置いておくと、PWCの劣化の原因になってしまいますからね。

準備編で解説した各装備に加え、シートなどを外してすべてを水洗いしつつ、グローブで洗っていきます。
この作業はスピードが命ですね。なにせ、部活動をしてよい時間は決まってますから。

陸に装備を外すと、まずお尻にあるドレンプラグを外します。
発港前に閉め、清掃の時には開けます。これは、エンジンルームに通じている穴を塞ぐもので、閉めずに発港してしまうと、エンジンルームに海水が浸水し、エンジンが錆びて乗れなくなってしまいます

話を戻して、全体が洗い終わったら次は船内の清掃になります。
一応カバーは被せてありますが、浸水しないわけではないので海水を被った可能性がありますからね。

PWCは船底から水を吸い込んで後ろにあるノズルから放出して進む構造上、船内に海水を通る部分があります。そこを清掃するために、エンジンを回して船内に水を流して清掃します。ここで、エンジンを回さず水を流してしまうと、エンジン内に水が逆流してしまい、シリンダの中が錆びてエンジンが使い物にならなくなってしまいます。1分ほどエンジンを回して水を循環させると、水の注水を止めて、エンジンを吹かして中に残った水を一気に外に出します。殆どはこれで出ていくのですが、偶に残ってて次回の部活を行う際にエンジンをかけてみると、出てきたりしますね。

次は、インタ―クーラーの清掃ですね。これはエンジンの中で熱くなった空気(燃料と空気の混合気)が自然発火(異常燃焼)すると発生するノッキングという現象を防ぐパーツです。ノッキングが発生すると、シリンダの内壁やピストンに傷が付いてしまうので、インタークーラーを使って空気(吸気)を冷やすというわけです。
ただ、このパーツは過度の水圧に弱いというところがあり、注水する際の水圧が高すぎると中でインタークーラーが破裂してしまい、PWCが走れなくなってしまいます。

また、この二つは清掃の工程も少し違います。
エンジンが『エンジン始動→ホース接続→注水開始→1分置いておく→注水終了→ホース切断→エンジンを吹かす→エンジン停止』という工程に対し
インタークーラーは『ホース接続→注水開始→1分御置いておく→注水終了→ホース切断→エンジン始動→エンジンを吹かす→エンジン停止』といった感じで少し工程が異なります

少し前のモデルはこの二つが同時に出来ていたのですが、最新は分けているのであまり乗らないと、部員でもわけわかんなくなっちゃいますね。
分かれた原因としては、やはりインタークーラーでしょうね。先ほども説明した通り、インタークーラーは過度の水圧に弱いので、エンジンは大丈夫だけどインタークーラーはダメ。二つが大丈夫の水圧だと、完全に洗えないかもしれません。そうなっては船内に潮が残ってしまうので分かれる設計になったんだと思います

船内の掃除が一通り終わったらあとは、PWCを傾けてエンジンルームに残った水を排出して、水が出てこなくなったら装備を積んで、バギーで引っ張って艇庫に持っていきます。

写真がぼんやり光ってるのは、防水カバーのせいですね(笑)

最後の仕上げ

まだまだ、これで終わりではありません。

バギーですべてを艇庫に持ってきた後は、PWCについた水滴などをタオルで拭きとります。

また、艇庫にはエアコンプレッサー(空圧機)があり、PWCは基本的に水冷式だけなので、先ほどの清掃でエンジンを回したことでエンジンが熱くなってしまっています。なので、エンジン周りやタオルが入らない狭い場所などを、エアコンプレッサーで吹き飛ばしていきます。

各装備を干したら、艇庫を閉めて、一日の反省を一人ずつ述べて解散となります。

長々と解説させていただきました。ここまで読んでいただいてありがとうございます
読んでいて「大変そうだな」と感じた方もいると思いますが、僕はこの作業をまったく苦に思ったことはありません。チームの仲間と同じ作業をすることで、深かった絆がより深まった瞬間だと思います。

最後の仕上げ

艇庫にすべて持ってきた後は、みんなでタオルを使って船体を拭いていきます。たとえ水道水でも、水が付着したままでは、劣化の原因になってしまいますからね。

艇庫にはエアコンプレッサー(空圧機)もあり、PWCは基本的に水冷だけなので、先ほどの清掃で吹かしたせいでエンジンが少し熱くなってます。なので、タオルで拭けないところやタオルが届かない狭いところをエアコンプレッサーで吹き飛ばしていきます。

一通り拭き終わって、装備を干したら、艇庫を閉めて一日の反省をして終わりです。

長々と説明しました。ここまで付き合ってくださってありがとうございます。
読んでいて「大変そうだな~」と思っているかもですが、著者(こうた)はこの作業をまったく苦に思ったことはありません。仲間と同じ作業をすることでまた一つ、絆を深められている瞬間だと思っています。PWCに感謝を述べるように使った後は洗っている。僕はこの清掃の作業をそのように考えています。

報告する

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。