
最終日の漁師さんの仕事場見学の際に気になる光景が。
それがこちら。

サカタザメ、タカノハダイ、ウツボやハリセンボンなどなんともニッチなラインナップ。
近くにいた漁師の家のお母さんに「この子たちはどうするんですか?」と言ったら「申し訳ないんだけどこの後海にほかしに行くんだよね〜」と…。

↑ウツボ。実はめちゃくちゃ美味しい魚。
僕自身今まで未利用魚の利活用に関しても少し発信してきましたが、実際に漁師さんが捨てる魚の現状を目撃したのは実は今回が初めて。
もともと認識はしていましたが、未利用魚はまずそもそも「流通しない」ため消費者に訴えるべきはやはりあくまで『課題の認知』の段階にしかないのかと(利活用しようね、の発信の段階にない。こういう課題があります、の発信しか今はまだ有効でないのでは?と)改めて感じました。
ウエカツさんに「都市の市場に出回らなかったり地域ごとにしか消費されないものがあるっていうのは昔からあったはずですよね?なんでいま未利用魚問題が騒がれるんですかね」と尋ねたところ、「メディアが取り上げるようになってブームになってるだけ」とおっしゃっていたので、なるほどなと。
未利用魚の利活用が主にフードロスの観点において意義があることは一定程度自明のことかと思いますが、流通しないことには利活用が促進されない。その流通は消費者の需要が作るのか。はたまた消費者の需要など関係なしに、既存の流通機構がその障壁になっているのか。その場合消費者への発信は完全無意味なのか。問題は循環するばかりです。
これが魚食の課題を考える難しさ。課題の背景にある要素が、一方的な因果関係の矢印でなく「相互作用の双方向矢印」になっているから複雑なんですよね…。
難しい…。とりあえず未利用魚について考えることは今後の課題としてとっておきます。
なんだか腑に落ちない終わり方ですが。これにて海デ参加ルポ終わります。
では!

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