
劇から始める海の課題解決
こんにちは 劇団のリーダー、ユウト(役の名前)です。
海の近くにある高校に通うぼくたちは
劇で海の課題解決をする活動で
「うみぽす甲子園2025」の決勝大会に出られることになりました。
なんで劇なの?と思われるかも。
それを説明させてください。

1 海とぼくたちの今まで
ぼくたちの通う青谷高校は1年の授業で海岸清掃を行っています。
ぼくも去年しました。10年以上続いているそうです。
トラック何台分にもなる大量のごみ。
地域の人たちも清掃活動を続けていますが、ごみの状況は変わりません。
(自分も地域の一員として子どものころから参加してきました)
2年前、海ごみをなんとかしたいと海岸清掃から生まれた
先輩たちのボランティアグループ「青谷ごみ当番」が
「うみぽす甲子園2023」に参加し、
鳥取砂丘海岸でごみ拾いのイベントを行いました。
観光客の方も含め、28名の参加者があったそうです。
この活動で先輩たちは「ソーシャルアクション賞」をもらいました。

2 ソーシャルアクション同好会として
2024年、先輩たちは「青谷ごみ当番」としてもらった賞に
ちなんで「ソーシャルアクション同好会」を作りました。
そこにぼくたちも入会。
ごみ拾いと地引き網をセットで行う「とっとり環境地引き網」を行い、
ぼくは司会を務めました。
合い言葉は「レッツエンジョイ」
漁協、鳥取短期大学とコラボして
地元の小学生など地域のみなさんが
全部で230名参加しました。

3 ぼくたちがやりたいこと、できること、すること
「とっとり環境地引き網」のあと、
ぼくたちは活動テーマを考えてきました。
2025年は1人が1テーマを調べ
そこから全体の活動テーマを決めようとしました。
以下が考えたテーマ一覧です。
プラスチックの代替品
企業とのコラボ
エコラベルの調査
海ごみの出どころ調査と出さない工夫
プラごみに苦しむ生き物一覧作成
人体とマイクロプラスチックの関係
海ごみリサイクル
海ごみメッセージ作品づくり
青谷の水辺案内(川から海へ)
子ども向け海の紙芝居づくり
漁師さんに聞く
地元でとれる魚の調理法
魚のきれいな食べ方、箸の使い方教室
夏泊の海女さんの歴史

4 紙芝居から学校祭での劇チャレンジへ
結局、1人1テーマの研究は進みませんでした。
話し合いの結果、
子どもたちと海、ぼくたちとの相性のよさを生かして
子ども向けに海の課題を伝える紙芝居
という案が出ました。
そこから「伝える力」を考えて、
紙芝居<人形劇<劇となりました。
もちろん反対意見もありました。
恥ずかしい、やったことない、セリフ覚え無理など。
しかし、学校祭でステージ発表の時間をもらったので
ひとまず校内でできる形で劇をやって
みることにしました。(朗読劇)

5 静まり返る会場
7月、盛り上がるはずのステージでしたが、
凍りました。
拍手をしていいのかためらう空気。
「なにを伝えたいのかわからなかった」という声。
大失敗でした。

6 劇団結成
学校祭の劇はみんなの気持ちがバラバラでした。
そこで
やる気のある人が集まって生まれたのが
劇団「海の気持ちメーター」です。
劇をおもしろかったと感じてくれた仲間を1人迎え、
6名で結成しました。

7なぜ劇なのか?
結局、ぼくたちは
①海の現状を地元の人たち、特に子どもたちに知ってもらい、
②いっしょにごみを拾う活動をして
③海に関心を持つ人を増やしたい
です。
④仲間といっしょに海に関わることは楽しい
ということも伝えたいです。
「伝える」には様々な方法があります。
ぼくたちの場合、プレゼン、展示、イベント、
写真コンテストなどをしてきました。
ただ、伝えた後、人の心が動いたか?
と聞かれると何とも言えません。
だから、
今までとは違う、ぼくたちらしい伝え方で、
海の課題解決に人の心を動かしたい。
その方法として劇を選びました。

8海の気持ちメーターとは?
ぼくたちは高校の健康チェックで「気持ちメーター」をしています。
毎朝スマホのアプリから心と体の健康状態を送信すると
先生が受信します。
簡単に体調の変化を伝え、相談することができます。
当たり前ですが、海はアプリを使いません。
しかし、その状態を常に発信しています。
例えば、海の水温上昇、海中の変化(藻場の減少)、ごみの漂着などです。
でも、ぼくたちに受け取る気持ちがないと伝わりません。
ぼくたちは海の変化をテレビのニュースやネットで知っているけど、
そのままにしています。
ぼくは
「何をしたらいいか、わかろうとして実際に海に行く」こと
「実際にごみを拾ってみる」ことが
海の気持ちを受けとることだと思います。
ごみは海がぼくたちに届けたSOS。
だからぼくたちはSOSに応えなければならない
ということを伝えたいです。

10月12日(日)は鳥取砂丘ビジターセンターへ
ここまで書いた思いを伝えるために
劇とワークショップとしての海岸ごみ拾いを
実施します。
劇はYouTubeでライブ配信もしますので、
ぜひ見てください。



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