こんにちは。
海洋連盟で広報を担当しているホリウチです。
毎週日曜日のスタッフブログは、応急手当や心肺蘇生について綴っていきます。
Vol.4 食中毒について
4回目は食中毒について。
夏は温度も湿度も高く、食べものが傷みやすい時期です。
最近ではウイルス性の食中毒も増え、夏だけではなく一年中気をつける必要が出てきました。
注意していてもかかる可能性がある食中毒について、適切な対処法を覚えておきましょう。
どんな症状?
ざっくり言えば、食品が原因で起こる腹痛、下痢、嘔吐、発熱など・・・
細菌性によるもの、ウイルスによるもの、自然毒、寄生虫など種類もさまざまありますが、一般的に高温多湿である夏場は細菌による食中毒、低温低湿である冬場はウイルスによる食中毒が発生する確率が高くなります。
細菌性の食中毒・・・サルモネラ菌や腸炎ビブリオ、O157(腸管出血性大腸菌)、ボツリヌス菌や黄色ブドウ球菌など。
ウイルス性の食中毒・・・ノロウイルスなど
自然毒の食中毒・・・フグ、キノコなど
寄生虫の食中毒・・・アニサキスなど
潜伏期間や発症は菌の種類によって異なりますが、早ければ数時間~1日、場合によっては3日程度経ってから症状が現れることもあります。
O157は感染しても4~9日間程度は症状が出ないため、感染源の特定が遅れ、その間に感染が拡大する恐れがあります。
症状の程度もさまざまですが、下痢や嘔吐が長時間続くことで水分が体外へ大量に排出されます。
小さなお子さんや高齢者の方は、脱水が進行すると重篤な状態になることもあるので注意が必要です。
どうしたらいいの?
食中毒が疑われるときの処置は
安静にして水分を採る
が基本です。
先述したように、原因となっている菌や毒を排出しようと下痢や嘔吐を繰り返すことで、身体は深刻な脱水状態に陥っているので、水分を補ってあげる必要があります。
冷たい飲みものは内臓に余計に負担をかけるので、常温の飲みもの(水、スポーツドリンク、経口補水液など)やぬるめの白湯などが適しています。
吐き気がひどい場合、無理に飲ませると逆に吐いてしまうので、吐き気がおさまってから少しずつ飲ませるようにしてください。
また、下痢止めは原因となる菌を体内に留めてしまう(=排出できなくしてしまう)ことになるので、かえって症状が長引くことにも繋がりかねません。
病名や原因がはっきりしないうちに、自己判断で安易に市販薬を服用することはやめましょう。
なお、以下のようなときはすぐに医療機関を受診してください。
・1日に10回以上の下痢が続く
・意識が朦朧としている、体がふらつく
・血便が出る
・嘔吐がずっと続く
まとめ
予防としてできることは
1. つけない
2.持ち込まない
3.やっつける
の三つです。
肉の生食や加熱不足も食中毒の原因になるので、加熱は非常に重要です。
肉や魚を処理した後のまな板や包丁、調理器具は洗剤でしっかり洗い、熱湯や台所用殺菌剤で殺菌するようにします。
また、細菌やウイルスはさまざまなところに付着するので、調理の前後と食事をする前は必ずせっけんでよく手を洗うようにしましょう。