うみぽす2020の受賞作は、審査員による厳正な投票を経たものです。
その入選か否かに関わらず、実はすごく魅力的な作品がたくさんあるのがうみぽすなんです。
荒削りでも笑ってしまったり、ああなるほど!と納得したり。
そんな名作(迷作?)を埋もれさせてはもったいない。というわけで、スタッフが改めて選んだ作品群をご紹介します!
「八戸の海には、晴れの日に傘を差す、 不思議な島があるらしいよ。」 「ふ~ん。」加藤 勝広さん
うみぽすスタッフの後藤です。
たくさんの作品と一緒に並んでいても目を引く作品。いい配色。
「八戸の海には、晴れの日に傘を差す、 不思議な島があるらしいよ。」 「ふ~ん。」というコピー。え、謎すぎる。
人間、謎は解きたくなるのでどこかに答はないかと探してしまいました。
それが作品の魅力ですが、でも、作品内に答えはない(?)
探してみたら、ありました。応募時のコメントに。
『ウミネコ繁殖地としても知られ、晴れでも傘をさす島としても有名な 国指定天然記念物「蕪島」を おやじギャグを用いながら、シュールに表現してみました。』
あ、ふーんね、フン。そこか。ちょっと難しい。
隅っこに「ウミネコ繁殖地 空からの落とし物に注意 蕪島」とか、種明かしがあれば良かったかも、ですね。
「海を知れば見えてくる顔がある。」まりあさん
「隣でこの海、眺めませんか」名嘉 笑利香さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。
今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】沖縄県(久米島 はての浜)
【作者名】名嘉 笑利香さん
「うみぽす2020」ポスター部門Zoom背景の部の応募作品です。
「隣でこの海、眺めませんか」
このキャッチコピーの通り、Zoomに映ったとき思わずこの画像の隣に収まる位置に入りたくなるような作品です。
新型コロナウイルスの拡大、それに伴うオンラインでの会議や飲み会の流行を受け、昨年はじめて設けられたZoom背景の部。
Zoomを使う人が作品の前に映ったところが想定されていないものも多く、画像やコピーは秀逸なのにもったいない!!という応募も多くみられました。
某お笑い芸人の方の「〇〇の隣空いてますよ?」という有名なネタがありますが、あの手の感じの作品が多く集まるかと思いきや、まったくそんなことはなく、、、(笑)
そんな中で逆にこの名嘉さんの作品は目を引きました。
ただ、被写体の方と一緒に海を眺めようとすると、映る人も後ろ向きになってしまうんですよね。
でも、はての浜の美しさを見るとそれも納得してしまいます。
今年はあいにくZoom背景の部はお休みとなってしまいましたが、限りない可能性を感じる部門だったので、個人的にはまたいつか復活してもらいたいと思っています。
「カモメの駐車場」松原 莉香さん
「今年もまた、水着のお姉ちゃんに遊んでもらお。待ってるで。」山さん
「明石の海はタコとタイだけやないんやで。」足太郎さん
「この時は、まだ知らない。」山﨑 百葉さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。
今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】香川県(男木島から見える海)
【作者名】山﨑 百葉さん
「うみぽす2019」ポスター部門一般の部の応募作品です。
海がまったく写っていない写真と「この時は、まだ知らない。」というキャッチコピーに目を奪われました。
見るからに急な坂道。そこを登っていった先にはきっと驚くような絶景が広がっているんでしょうね。
「ほら、すごいでしょ??」とつい絶景を見せたくなりがちですが、敢えてその前段階の画像にすることで「どんな景色が広がっているんだろう?」と見ているこちらをワクワクさせてくれます。
答えを提示するような画像やキャッチコピーが多い中、逆に答えを見せないという視点がとても面白いと思いました。
先日、たまたま隣にある女木島(めぎじま)を題材にした作品を選んだのですが、今回は偶然にも男木島(おぎじま)を題材にした作品。
どんな光景が見られるのか…ますます気になってきました!やっぱり行くしかないな、これは。
「あなたの海のお誘いを速く、届けたい」横山 生蕗さん
「波照間島 ニシ浜ビーチ」真城 昇子さん
うみぽすスタッフの後藤です。今回ご紹介の推し作品は、2019年の真城昇子さんの波照間の作品。
このキャッチ、波照間島の文字で「あいうえお作文」になっているのですね。
これ撮影のとき「こうやって絵になる写真(へんな言い方)を残そう!」と友達で盛り上がって、みんなで共有した写真なんでしょうね。
そう考えると、この作品の良さが楽しめます。写真は後ろ向きでも、みんなすごくいい笑顔でしょう。そんなオーラ出てます。
さて場所は波照間の「ニシ浜」。沖縄の言葉では、ニシ=北であって、西ではない。沖縄好きの豆知識ですが、道路標識で西浜とあったりする。たぶん何かの間違いなんでしょうね。お役所の。
コロナ少し落ちついたら、こんなふうに、みんなで共有できる体験・写真に挑戦しませんか。
「オホーツクへいらっしゃい」坪尻 大和さん
「さぁ、大海原へ!!」刈茅 誠さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】東京 神津島村
【作者名】刈茅 誠さん
「うみぽす2020」ポストカード部門一般の部の応募作品です。
神津島には海洋連盟の代表代行がいるにもかかわらずまったく知らなかったのですが、神津沢の鯉のぼりは島の恒例行事なんですね。
都会では鯉のぼり自体なかなかお目にかかれなくなっているので、たくさんの鯉のぼりが一斉に泳ぐこの光景は壮観なんだろうと思います。
「さぁ、大海原へ!!」
奥に見える海に向かって泳いでいるかのような鯉のぼりを通して、こどもたちのたくましい成長を願うこのキャッチコピーも素敵です。
昨年に続き、コロナ禍の中で迎えた今年の端午の節句。全国各地でこどもの日や鯉のぼりのイベント・お祭りが中止になったようですね。
来年は晴れ渡った空の下、たくさんの鯉のぼりが「泳ぐ」島の風物詩をぜひ生で見たいものです。
「DOGS BE AMBITIOUS.」Cortea Camila guadalupeさん
「みんなの憩いの海 由良」吉川 美咲さん
うみぽすスタッフの後藤が今回推すのは、山形県の吉川美咲さんの作品。
この作品、人魚なんですよね。でも顔がコワイ。
でも「みんなの憩いの海」というテーマらしく、下半身はニコちゃんだらけ。
よく見ると、左の方には酒瓶のようなものが。
うーん。世界観が独特すぎて、すごくいい。
作者女性らしくて、そこも好きです。
あのですね、どうしてもいま「いい子」で、「正しい人」、「明るい人」を描くのが正解のような時代ですよね。
ですけど、こういう正体不明のパワーも求めてしまいませんか?
コワイよー、クセが強いよーって言って、笑える。
一瞬で理解できずに、見れば見るほどますます笑える。
こういうのもあり。自由が溢れてますよね。
「月の砂漠で、甘い恋を。」伊藤 莉央さん
「また来年服が濡れたと笑いながら駆け回る君が来るのをぼくは待ってる。」大野 智菜実さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。
今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】香川 女木島
【作者名】大野 智菜実さん
「うみぽす2020」ポストカード部門一般の部の応募作品です。
女木島(めぎじま)に住んでいる人の目線? はたまた島の砂浜の生き物のつぶやき?
来年も来てほしい「君」と待ってる「ぼく」についていろいろな想像を巡らせることができる素敵なコピーだと思いました。
この物語の続きを、ぜひ今年のうみぽすで聞かせてもらいたいです。
調べてみると、近くには男木島(おぎじま)もあるんですね!
アートの島」として有名な直島や豊島もある瀬戸内海。
すべての島を巡ってみるのも楽しいかもしれません。
またひとつ行ってみたいところが増えました。
「海にはない美しさがすべてある。」霜山 拓さん
「浜の女王爆誕」猪狩 葵さん
「わたしの海まで、100メートル。」後藤 美花さん
「教室 全室 オーシャンビュー」岡松 弘志さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。
今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】福岡 玄界島
【作者名】岡松 弘志さん
「うみぽす2020」ポストカード部門一般の部の応募作品です。
「教室 全室 オーシャンビュー」
このキャッチコピーだけで十分そそられます。
福岡市にある玄界島。その島唯一の小・中学校から見える景色を描いた作品なのですが、教室がすべて海に面しているなんてうらやましい限りです。
僕が生徒だったら、海とそこを行き交う船をずっと見ていて、授業に集中できなくなる自信があります(苦笑)
調べてみると、いろいろと気になるスポットがある玄界島。
博多埠頭から船で30分ほどだそうなので、コロナが収束したら行ってみたいと思っています。
次はこの素敵な景色を、ぜひ写真作品としてご応募ください!
「ほのかに薫る汐風をつまみに特別な乾杯」大髙 竜哉
「アガる夏。」nagoyanofukuさん
「だってこんな近くに海がある」宮本 尚子さん
「明るいが元気 東京」坪尻 大和さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。
今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】東京 【作者名】坪尻 大和さん
「うみぽす2020」ポストカード部門こどもの部の応募作品。
坪尻くんは小学5年生とのことですが、大人も顔負けのこの作風が個人的にはとても好みです。
レインボーブリッジの下を航行する屋形船(東京湾)の光景、、、
コロナ禍で多くの船宿さんも多大なダメージを負われた話は、テレビ等でもよく目にしました。
「東京湾大華火祭」が開催されていれば、2020年の夏もきっと多くの屋形船が東京湾に浮かんでいたんだろうと思います。
東京湾以外の各地の花火大会やイベントの多くが中止になり、オリンピックの開催も依然として不透明な状況ですよね。
「明るいが元気 東京」
このキャッチコピーにすべての人々の想いが集約されているのではないでしょうか? 明るく元気な東京、明るく元気な毎日が早く戻ってきてほしいものです。
「たのしかった いしかりのうみ」かわむら ゆうなさん
「ドラマのヒロインになる」kanon_501(kanon)さん
「おいしく、たのしく、たべる。」加藤 くるみさん
「きれいでしょ?」内海 陽菜さん
「壱岐の辰の島」橋野 桃華さん
「コロナと勝負だ!!」村田 和子さん
海洋連盟 広報担当のホリウチです。
今回の僕の推し作品はこちら。
【作品地名】兵庫県 明石市【作者名】村田 和子さん
「うみぽす2020」ポストカード部門一般の部の応募作品。
イラストではなく、立体作品というインパクトの強さにとにかく目を引かれます。
タコも、そのタコが吐き出している墨もすべて布で作成。
しかも海底(?)には本物の砂・小石が貼り付けられています。
画像では少しわかりづらいのですが、タコの目やハチマキも立体的に仕上げられており、まさに超大作!
バックになる海の色を塗ってから、ひとつひとつのものを作成して貼り付けていく…
いったいどれぐらいの制作期間を要したのでしょうか?
そのタコがマスクをしながら「コロナと勝負だ!!」と墨を吐いている構図。
有名な明石ダコをPRしながらも、ともすれば暗くなりがちだった気分をも明るくしてくれる、2020年を象徴した素敵な作品だと思います。
新型コロナウイルスが一日でも早く収束して、2021年はこのタコのマスクも取れていますように!
「宮崎の海はみんなの海」松本 風音さん
「そこには青春(うみ)があった。」丸山 結羽さん
「なぜか愛を叫びたくなる」大城 ひかるさん
「父母が浜 そしてぼく」 矢野 美夏さん
うみぽすスタッフの後藤です。
ワークショップの講師やコンテスト全般について関わりながら、写真や動画を撮ったりもします。そんな私が選んだのは、これ。
「父と母がここにデートに来て、そして僕が生まれた」という恋愛物語ね、と思った次の瞬間、ああっ、ここ「父母ヶ浜」という名前の浜なんだ! と発見。
ダブルミーニング(二重の意味)の妙に、思わず膝を打ちました。
調べましたよ、香川県三豊市の父母ヶ浜(ちちぶがはま)。
日本のウユニ塩湖ともいわれ、天空の鏡のような写真が撮れる場所として有名。
あ~あれもいいけどね。この作品が素晴らしいのは「元気な写真」を選んだこと。
いったん目をめぐらせると、彼が数センチ浮いているのにも気づくし!2度見3度見も楽しめる。
場所の名前も覚えたし、行ってみたいとも思える。お見事でした。
2020.k90さん
どうも、海洋連盟の理事内田です。
海洋連盟は「3,000万人を海へ」が目標なんですね。
だから見た人が「行ってみたい」と思える作品はとっても大事なんです。
その点、2020.k90さんの作品はどれを見ても海って理屈抜きに楽しいところだって思えますし、何より私が「あぁぁ〜海行きてぇぇぇっ〜!」と2020.k90さんの作品を見るたびにそう思います。
ヨロン!トゥ!やりたいw
ということで私の推しは個別の作品じゃなくて、作者の2020.k90さんです。
「なまはげも逃げだすゴジラ岩」 石川 昇さん
「こうべのうみはほうせきみたい」 日野原 卯乃さん
「海の中の星空 キラキラを守ろう 1人1人の努力で」 ai.yu.0624さん
「the Marvels of SEA」 山口 夕貴さん
◆うみぽすとは?


「うみぽす」は海と日本PROJECTの1つとして2015年にスタートした海と海辺のPRコンテスト。地元の海に人を集め、町おこしに貢献するために誰でも参加できる地方創生プロジェクトです。老若男女、プロ/アマを問わず、自分たちの地元の海、好きな海のポスターやポストカードをつくって、それをみんなに見てもらい、みんなで日本の海を盛り上げていこうという活動です。
うみぽすは、「海おこし」に役立つ、学校や職場などで取り組める、ユーモアのある表現が多い、ひとり何点でも応募できる、優秀作は作品集に掲載されるなどの魅力のほか、こどもの部グランプリの図書カード3万円も人気です!
◎公式サイト:https://umipos.com/