食卓に、海をひろげよう。
いまはお取り寄せで、全国の鮮度抜群の食材を使った「うみめし」がおうちで味わえる時代。
つまり、昔からの「海の幸」という素敵な表現とその意味も、しっかり家庭の食卓に受け継げるということ。
ご家族で、あるいは友だちを招いて楽しみましょう。
「プロ直伝」おいしい毛ガニのさばき方
カニのお取り寄せが“通”のものだった時代はもうお終い。
「本場の毛ガニ」を、誰でも気軽に、おうちで美味しく。
日本全国に、海鮮品をプロ向けに用意する漁師さんや鮮魚店がいます。
しかし新型コロナの影響で、一時期お得意先の営業自粛が重なって出荷先が激減。
一般家庭向けに対応を始めたところがたくさんあります。
本来なら高級料亭に出ていたような品物が手頃な価格で手に入ったり、しかも、支援にもつながるのなら、ぜひお取り寄せに挑戦したいものです。
第1回めは「毛ガニ」です。
毛ガニは基本的に収穫後すぐボイルされて冷凍されます。
問題はその冷凍状態から、おうちでいかに上手に解凍するか。
みなさんコツ知ってましたか?私たちは知らなかった。
そこで、年間8,000杯以上のカニをさばく(もはや蟹の天敵)プロの中のプロを、函館の小西鮮魚店さんからご紹介いただき、取材させていただきました!
手順と手際を動画で確認!
教えてくれたのは、蟹喰楽舞 別館店長の前田さん
プロ直伝!おいしい毛ガニのさばき方 <<前編>>
プロ直伝!おいしい毛ガニのさばき方 <<後編>>
知っておきたい豆知識(ボイル冷凍のカニの場合)
- カニは身の重さの約80%は水分。それだけに旨みを逃がさずいただくには、解凍こそが重要。
- 電子レンジでの解凍はNG。せっかくの味が台無しになる。
- 解凍は冷蔵庫で24時間が目安。
- カニ味噌が流れないように、甲羅を下にして入れる。
- 解凍=氷の膜がとけて水が出るので、紙で包みバットに入れておく。
- カニの周りについている氷の膜は、冷凍焼けからカニの旨みを守るためのもの(グレースと呼ぶ)。
これが溶け、少しだけ残っているくらいが良いタイミング。 - 解凍を始めてから、再度冷凍はNG。確実に味が落ちる。
- カニをさばくときには、水が飛び散るので布巾なども用意する。
- 食べ終わって剥いたカラからもおいしいダシがでるので。あらかじめダシの利用の仕方も決めておくとGOOD。
解凍とさばき方の手順
(解凍は24時間、さばきは10分程度)
用意するもの | |
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深めの容器 | 解凍する際に出る水を受け止めるもの。 いわゆるバットと呼ばれるような容器が望ましい。 |
キッチンばさみ | 刃先が細いものの方が使いやすい。 プロが使うのも料理用とは限らず、ホームセンターでちょうど良いものを見つけることもあるという。 |
手袋・軍手 | 手が荒れやすい人は手袋でガードしてください。 |
カニフォーク | 食べるとき便利。スプーンや代用品でも問題なし! |
1.解凍は冷蔵庫で24時間
配送時の紙にくるんだまま冷蔵庫で解凍します。
氷が溶けて水が出るので、バットなど容器に入れて。
カニ味噌が流れないよう甲羅を下に。
2.はかま(三角部分)をはずす
輪ゴムをはずし、内側下のはかま(三角部分)をはずします。
3.甲羅をはずす
はかまをはずしたところに指をかけ、甲羅をはずします。
4.甲羅の水をきる
はずした甲羅に水が溜まっているので、カニ味噌が落ちないように気をつけながら水をきります。
5.関節から足を切る
足は関節から切り落とします。
切り落とした足は、1本ずつ関節側からハサミを入れぐるりと1周。
上の方の細い足はまん中にハサミを入れておきます。
6.爪にハサミを入れる
爪は開いてまん中にハサミを入れ、関節側からぐるりと1周。
細い足は、まん中にハサミを入れておきます。
7.ガニとツノを落とす
胴体についているビラビラ(ガニ)と、ツノは食べないので、ハサミで切って落とします。
8.胴体を半分に開く
足を落とした筒状のところにタテにハサミを入れ、半分に切り開きます。
ここに身が詰まっています。
9.盛りつけ
残りの半身も同様にさばき、お皿に盛りつけて完成です。
以上、スタートしてみるとそんなに難しくはないそうです、慣れた人なら4〜5分でさばけるそうです。
動画も参考にして、挑戦してください!
ご協力いただいた皆さん
<さばき方を教えてくれたのは>
東京新橋「蟹喰楽舞 別館 」
おじゃましたのは東京新橋の「蟹喰楽舞 別館 」です。
蟹喰楽舞さんは都内に3店舗を展開。
その名の通り、さまざまなカニ料理をリーズナブルに楽しめる名店。
魚介はもちろん北海道の極上の食材の数々を心ゆくまで堪能できます。
動画でさばき方指南をしていただいたのが、店長の前田さん。
やさしいお人柄で美味しいお料理を出してくれます。
社長の三戸さん(左の写真の真ん中の赤いTシャツの方)いわく
社長の三戸さん(下の写真の真ん中の赤いTシャツの方)いわく
「毛ガニは、いい品物をそのまま食べるのがいちばん美味しい。
大事なのは仕入れと、上手に解凍してさばくことですね。
うちのお店では“目利き”を信頼している函館の小西鮮魚店さんから入れていて、実はお通しとしても出しているんです。
2人で毛ガニ1杯(700円程度/1人)。大人気なんでもはや利益度外視です(笑)。おいしいですよ!」
なるほど納得。だから、毎日大量のいいカニをさばいているわけですね。
大変ですねと聞いてみたら「慣れると、1杯、盛りつけまで4分程度」とのこと。ハヤワザです。
現在はコロナの影響で常連さんの来店も控えめらしく、その分、「日本酒飲み放題」など、お得なサービスも用意ありとのこと(詳細は来てからのお楽しみ)。
これもお薦めです。お近くに行かれる機会があるなら、ぜひ。
<毛ガニを提供してただいたのは>
函館「小西鮮魚店 」
今回ご紹介した毛ガニは、北海道オホーツク産。
うみぽすの「いいね&フォローキャンペーン」第1弾のプレゼントでもあります。
味噌、身入り、濃厚な味、どれをとってもキングオブ毛ガニの逸品として、函館の小西鮮魚店 さんが厳選したもの。
もちろん、いつでもどなたでも小西鮮魚店さんで注文できます。
もともとプロ御用達の店ですが、いまはコロナの影響で個人のご家庭向きにも出荷してくれます。
いつもよりお得に楽しめる海鮮もたくさんあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
うみぽすは今年で9年目。
地元の海の魅力の再発見など、「海おこし」を応援する全員参加型の地方創生プロジェクトです。
新型コロナでの制約がなくなった、今年こそ、
あなたの好きな海に多くの人に来てもらえるよう「明るくたのしいポスター」をつくってください。
それをたくさんの人に見てもらい、みんなで日本の海を盛り上げていきましょう。
入賞作品はすべて、自治体や企業、商店など、どなたでも無料で利用することができる「地域の財産」となります。